まさかゾンビ映画に泣かされるとは。
韓国映画の最近の目覚ましい進化には眼を見張るものがあります。
CGは荒いですが、特殊メイクやスタント、カーアクションに関してはすでに邦画の数段上のレベルに達しているのは間違いないでしょう。
邦画界隈はもうちょっと危機感持った方がいいですよ、これは。
やはりゾンビ映画の肝はゾンビのビジュアル。これに関しては素晴らしい特殊メイクで難なくクリア。欲を言えば、「アイアムヒーロー」のようにバリエーションはもうちょっと豊富でも良かったかも。ただ今作は、体を張ったアクションと数の暴力で独特の恐怖感を出すのに成功していました。
ですが、今作は何といってもストーリーがいい。主人公はあくまで一般人ですから、感染の原因究明に奔走したり、ワクチンを探したりせず、ひたすら生き残ることだけを目標に行動するのが良かった。
そして死闘と逃走を経て、主人公が人間的に成長し、また娘との関係性が徐々に変化していくのが良かった。もちろん脇役たちにもそれぞれのドラマがあり、丁寧に描かれていて良かったです。
そして涙無くしては見られないラスト。
これはゾンビ映画史に残る傑作です。
