このレビューはネタバレを含みます
正直、「ドラマ」という点では期待しない方がいい。医学と歴史の「教材」みたいな内容だから。
チェ・ゲバラと彼に影響された日系人の伝記映画。だから、かなりメッセージ性が強い作品。
ただ今年はチェ・ゲバラ没後50年。更に世界的に反グローバリズム、反アメリカの感情が高まっていることを考えたら観る価値は間違いなくあると思う。
個人的に印象深いシーンは、序盤。チェ・ゲバラが広島を訪れた時の台詞の数々。本来なら日本人が持ってないといけないはずの気持ちを見事に表している。そしてそういう気持ちを持っている日本人が殆どいないところに、強いもどかしさを感じる。
それでも日本とキューバでこういう作品が作れたことは素晴らしいと思うし、何より海外で尊敬されている「日本人」について知ることが出来て誇りに思う。
決して「面白い」作品ではないけど、「いい」作品だと思う。