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ホワイト・バレットのtntnのレビュー・感想・評価

ホワイト・バレット(2016年製作の映画)
3.5
ライムスター宇多丸氏の言葉を借りるなら「全編面白すぎない映画」。

本編88分の内、クライマックスまでは特に派手なことは起こらない。もちろん、その中でも伏線が張られたりして無駄な時間ではないのは明らかだが、ぶっちゃけそこまでで退屈する人も多そうだし、自分もちょっとあくびしてしまった。

しかし、例のクライマックスとそこからのエンディングをだけで、十分元が取れます。

「死の舞踏」という言葉はアメリカンニューシネマの先駆的作品である「俺たちに明日はない」のラストシーン、そして本作の監督ジョニートーが多大な影響を受けたであろう「ワイルドバンチ」のクライマックスの銃撃戦に付けられた言葉だが、まさに本作もスローモーション&ワンカット(デジタル処理してると思うけど)で「死の舞踏」を見せてくれる。
銃弾が飛び交い大人数が負傷する非常に凄惨な展開であるにも関わらず美しい。
しかし、そのあと目を背けたくなる「惨い死」を描くのもまたキツイが。

皮肉なエンディング含めて嫌いになれない作品でした。
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