東映。アイコンに値段まで表示されてる商品パッケージの画像をそのまま使うのやめてほしい。怖さはないわけではないが、ホラー系が苦手な人も観たらいいと思う。傑作だろう。
セットでの撮影であるが、艶かしい。異様な生々しさは、ソフトフォーカスのボケをうまく活用したものなのだろうか。くぐもったセリフが聞き取れないところが多々あり、展開も省略に満ちているからなのかハイスピード。それでも生々の人物たち。包帯巻いただけの手の存在感。
1961年の映画で、音は細かいところは抜けてしまっているように思えるが、ノイズ感はない。昔の日本映画にはよくあることだが、セリフの3分の1は聞き取れない。生々しい映像のテレシネも、参照したフィルムのもやもやと、DVDの画質レベルのぎりぎりのところでバランスを取ったのかもしれないが、画質は良くない、しかし良い。4Kリマスターが難しいタイプの映画だろう。
加藤泰(かとうたい)という監督だが、これまで観たのは『ざ・鬼太鼓座』(1981)だけだろうか。ふんどし尻の映画だが、見かけだおしの音楽性の低さと低音の凡庸さに、どうでもいいと流してしまっていた。いくつか観てみるとしよう。
レンタルDVD。モノクロ、モノラル。
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