怪談お岩の亡霊の作品情報・感想・評価

「怪談お岩の亡霊」に投稿された感想・評価

卵

卵の感想・評価

4.0
田宮伊右衛門といえばゲスでクズな色男という既成概念をぶち破る極悪非道鬼畜外道悪鬼羅刹冥府魔道な若山富三郎伊右衛門VS、東映B面印なモノクロ画面によく映える近衛十四郎直助がわざわざ善側に回ってまで大乱闘する素晴らしい映画
ヴェーラの加藤泰特集にて。
発狂の描写は、フラー『ショック集団』に匹敵。
水死体の出し方は、ウェルマン『民衆の敵』に匹敵!
超絶大傑作❗
若山富三郎のウルトラバイオレンスが炸裂する怖い怖い怖い映画。この男からは、DV、監禁、ストーカー殺人、幼児虐待などなど、あらゆる激安犯罪の匂いがする。得意なテーマで加藤泰の演出も冴え渡り、特にお岩さんから着物を奪い取る場面と、お岩さんの顔が崩壊する場面の長回しは凄い。後半はまさかの展開で驚くが、観終わって印象に残るのはやっぱり前半から中盤の情念の世界。情念、暴力に任侠のおまけが付いた加藤泰のフルコース。今もワイドショーを賑わす激安犯罪者と、そんな男に依存してしまう女性の、三面記事の背景にある壮絶な負のドラマ。
dailyfroth

dailyfrothの感想・評価

3.5
わりとすっきりまとまっていたように思えた三隅研次版に対して終盤無理矢理チャンバラにもっていった感のある本作だけど鶴屋南北原作に比較的忠実なのはこちらだとか。その原作と大きく異なるのが桜町弘子演じる袖の扱いで、しかしこの改変があくまで映画としては決定的に奏功しているように思う。ひたすら最低な伊右衛門を厭わず演じる若山先生が尊い。
eddiecoyle

eddiecoyleの感想・評価

3.8
お岩さんの話って復讐劇なんだとあらためて感じた。そう考えるとお岩無双の後半の無敵感ハンパないわけだが死んでるだけに報われない。それこそ復讐の無意味さを問うた問題作!なわけもなく物体感丸出しのお岩がラストにフェードアウトする様を複雑な思いで見送るしかなかった。
obao

obaoの感想・評価

4.0
@シネ・ヌーヴォ
鶴屋南北による「四谷怪談」、これもあまりにも有名な話です。そして、今作はその原作を忠実に映像化されたとのこと。

江戸時代の物語らしく、悪意や奸計…人の嫌な部分がこれでもかという程に重なり合う。

毒薬によって顔が崩れたお岩の修羅場、報いを受け狂乱する伊右衛門…モノクロの映像と穴を掘ってまでのローアングル。。。

劇場内では、所々で笑いが起こっていたが、私としては笑い事ではなく…あのシーンも大仰な芝居も食い入るように観ていました。ホラーはあまり好んで観ませんが、やっぱり怪談は大好きのようです。

【生誕100年 映画監督・加藤泰の仕事】にて
籠

籠の感想・評価

3.9
加藤泰特集14本目

これが原作に近いとなると各種見直す必要があるが伊右衛門とお袖はこれが鉄板かと。こっそり宅悦と勝手に呼んでいる人が知り合いにいるのだがそこが大きく違う。
悩みながらも素顔を晒した桜町弘子がいなかったら加藤泰の歴史も変わっていたかもしれないモノクロヒロインの誕生。
ウヨリ

ウヨリの感想・評価

3.0
怪談に化けたバイオレンス映画。陰惨な暴力描写と発狂切り捨てシーンにブチ上がる。
四谷怪談の映画化。伊右衛門(若山富三郎)の鬼畜ぶりを徹底して描くことにより、勧善懲悪のムードを増幅させている。

人間と幽霊が力を合わせても勝てないのでは・・・と思わされるほどの伊右衛門の説得力が物凄い。観ている側は、幽霊のほうに肩入れするようになり、何時の間にやら「幽霊がんばれー!」と応援するようになる。

幽霊よりも怖いのは、生きている人間であるということ。