ゆず

関ヶ原のゆずのレビュー・感想・評価

関ヶ原(2017年製作の映画)
3.8
とくとご覧あれ!(字幕を!)

開始3分でこりゃ駄目だと諦めて字幕を表示しました。地上波放送で良かった。
いやあしかし何言ってるのか分からん(笑)早口プラス昔の言葉遣いプラス方言。しかも方言は武将の出身地の数だけ方言あるわけで。
でもまあ字幕さえあれば逆に何言ってるか分かるわけで、どうしても「字幕読みながら映画見たくない」という人以外には字幕推奨。この戦、字幕を手に入れれば我が方の勝ちだ!

それに作風からいって邦画のクラシックを目指したのかな、と思われる雰囲気もなんとなく漂っていて、その意味では聞き取れない台詞も悪くないのではと思う。
たとえば、あの名作「七人の侍」だって何言ってるか全然分からない。何言ってるか全然分からないのに名作として名が残っている。だからもしかしたら50年後には本作も名作もひっくるめて邦画クラシック扱いされているのでは?それは誰にも分からない。
本作については、分からないことも魅力になり得ると思っている。だから「淡い何とか」の結末もそれなりに趣深いものだったと思う。

むしろ、分からない方向へもっと振り切っていっても良かったのではないかと思う。
見た後で思ったのは、「武将が出るたびにテロップ入れても良かったんじゃない?」ということ。それこそシン・ゴジラの高速専門用語会話とやたら長くて堅苦しい肩書きじゃねえか、となるんだが、シン・ゴジラのような整然と並んだフォントではなく、画面いっぱいに白の極太筆文字で「五大老筆頭 徳川家康」バーン!みたいなの。もちろん縦書きで。どこかの書家の人に全部書いてもらう。で、やっぱりシン・ゴジラのように読み終わる前に消える。
…というのをやってたらちょっと燃えたかもしれない。「石田三成家臣 島左近」バーン!ああヤバい。一瞬役者が見えなくなるくらいのデカい筆文字が画面いっぱいに…ヤバい。あっすいません完全に妄想です。まあそんなの無くても平岳大の島左近はヤバかったけど。

でも本当にそういう「ここがカッコイイ」ってのがひとつでもあると映画の印象って変わるので。タイトルバックがイイだけで星がひとつ増えたりするので。ホントに。
逆に「SEKIGAHARA」とかやられると萎むので、気持ちが。本当に、うん、よろしくお願いします。編集だいじ。
ゆず

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