ふくちゃん

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だのふくちゃんのレビュー・感想・評価

3.9
地元を離れ東京で暮らす2人の男女が、偶然出会い偶然再会し、そこから進む日常。いつも孤独や死だとかと隣り合わせで、不安を抱えて毎日生きている。そんな2人。
私は今は実家暮らしで、そこそこ不自由なく生活しているけど、多分実家を離れて暮らしてる人たちは共感できるというか、通じるものがあるんじゃないかと思う。すごくリアルで、人間らしくて、愛おしい。そんな映画です。
詩集が原作ということもあるし、リアルな生活を追ってくみたいな作風(決してドキュメンタリーではない)だからかメリハリのある物語ではなくゆっくりしっとり展開していく。で、すごくいい台詞がたくさんあるけど、胸に刺さるようなっていうより、思い出すたびにじわじわ染みるようないい言葉たちです。
あと音による演出効果がおもしろくて、アンドレスの家(?)の隣に住んでる人がちらっと出るのも地味に好き。見慣れた渋谷や新宿の景色や喧騒は、辟易する東京での日々の象徴のようだけど、たまにちょっとキラキラして見えるのもまたいいです。

本当は池松くんを観たい気分で行ったんですが、石橋静河ちゃんの演じる美香もものすごくよくて、劇場に観に行ってよかったなと思いました。
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