怪我でバレリーナとしての夢を絶たれたドミニカ。ロシア情報庁にいる叔父を頼り、スパイへの道を歩み始める。やがて任務を通じてロシアとアメリカの両国の間に翻弄されるスパイサスペンス映画。
スパイ映画は数多くあれど、近年は女性を主人公に据えた作品が目立ってきています。アンジェリーナ・ジョリーの「ソルト」、シャーリーズ・セロンの「アトミック・ブロンド」、ジェシカ・チャステインの「エヴァ」などなど。
本作ではジェニファー・ローレンス。それまでのイメージを引っくり返すような色んな意味で体を張った役柄。アクションにセクシーシーンなどとにかく全編に渡って強烈な印象を残しています。
この作品では確かにアクションもあるけど、他の作品と違うのはそれに過度に頼らず、スパイ本来の騙して騙されての心理戦がメイン。主人公が華麗な女性という事でハニートラップを用いた作戦もあり、過激な場面もそれなりに多くあります。
そして拷問や生々しい暴力描写も多め。リアルだとこんな感じかもなぁと思わせるほど、見てるだけで痛くなるような場面の連続。あの皮を剥ぐ拷問は本当にゾッとしました。
そんな内容なので劇場公開時はR-18指定になるのもよく分かる話。相手を圧倒しまくるゴリ押しアクション映画を想像するとちょっと違和感があるかもしれません。
終盤では内通者を巡っての心理的な攻防戦。結末にはそう来たかと思うほどのもの。もうちょっとアクション見たい気もしましたが、2時間半近くずっと楽しんで見れたのも事実です。