チーズマン

ラスト・オブ・モヒカンのチーズマンのレビュー・感想・評価

ラスト・オブ・モヒカン(1992年製作の映画)
3.8
1757年、まだ独立戦争の前のアメリカ大陸東部でイギリスとフランスとの間で起きたフレンチ・インディアン戦争。
その中でイギリス軍指揮官の娘とモヒカン族の男とのラブストーリーを軸に、白人入植者や、それらの国々の軍と原住民との同盟関係、それぞれ敵対する国側につく原住民同士の関係や原住民の誇りや人間の愚かさなど壮大な映像と音楽で描いた作品。

かなり過酷なロケだったらしい山奥での撮影のかいもあり、眼を見張るようなきれいな映像。
戦闘シーンなどは奥行きを感じさせる撮り方やレイアウトが素晴らしくてテレビ画面で観ても珍しく広がりのあるスケール感で観れた、特に夜の戦闘シーンは良かった。
誰かと思って調べたこの映画の撮影監督のダンテ・スピノッティさん、この人はマイケル・マン監督のお気に入りらしく、この作品だけじゃなく同監督の他の作品にも数々タッグを組んでるみたい。

コーラを演じたマデリーン・ストウも良かったけど、アリスを演じたジョディ・メイの画面越しにハッとするほどのとあるシーンの表情の美しさ。

一応この映画では敵であるヒューロン族のマグワ、主人公達からしたら憎たらしい敵ではあるんだけどこの男もやはり原住民としての背景を背負った人物で、とある展開、あの時何を思って手を差し出したのか、その直後の表情など結構印象に残ったキャラだった。

ラスト・オブ・モヒカン、最後の言葉も色々染みる映画だった。
チーズマン

チーズマン