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トンネル 闇に鎖(とざ)された男のkojikojiのレビュー・感想・評価

3.8
「お前ら、全員クソだ」
救援隊隊長の最後の言葉。
最高。
笑い転げた。
テレビ番組「スカッと韓国」(もちろん、こんな番組ないでしょう)を観ているよう。
感動に「スカッと」がくっついていた。🤣

加えて、ワンチャン(もちろん、人の名前ではありません)が大活躍。というか、素晴らしい演技。めちゃくちゃかわいい。
このワンチャンに、イ・ジョンスはどれだけ助けられたろう。

面白い映画だった。


トンネル崩落事故に巻き込まれた男イ・ジョンス(ハ・ジョンウ)と生還を祈る妻セヒョン(ぺ・ドゥナ)救援に奔走するレスキュー隊長の姿を通し、必死の救出劇を描く。

この映画は賛否両論あったそうだ。
こんな映画で賛否両論あったということが不思議だ。
社会風刺がきつ過ぎたのだろうか。
韓国でよくある手抜き工事、政治家の対応、相変わらずのメディアの対応、と単なるサバイバルドラマからテーマを広げ過ぎて、ラストが急ぎすきだとか。そんな批判のようだ。
私はそれが逆に良かったと思ったのだけど。

そうかなあ、と私は思う。
そこまで考えられるような脚本にして、後は観客が判断すればいいと監督は言ってる気がする。

それより、なりより、彼を助けた救援隊隊長や、それをひたすら待つ妻の努力。
生き埋めにされたイ・ジョンスの同じ生存者の少女に対する対応、全て暖かい心がその芯にあって、その心がこの奇跡の救出に繋がったと、それを描いた映画ではないか。勿論、手抜き工事等に対する批判がないわけがない。それは当然の事だろう。

目くじら立てるようことはない。素直に観て、聴いて、思った通り。それが映画だと思うのだけれど。

2023.03.11視聴108
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