地球のお魚ぽんちゃん

アシュラの地球のお魚ぽんちゃんのレビュー・感想・評価

アシュラ(2016年製作の映画)
4.0
2018年1発目は韓国ノワール。

主要登場人物4人誰にも感情移入できないというエグい仕上がり。
ただそれが良い!
彼らの置かれた手の施しようの無い状況を、一歩引いた視点で観ることで感じるゾクゾク感。

それから度肝を抜かれたのがカメラワーク。
中盤のカーチェイスシーンで、並走する車それぞれの車内〜車外をシームレスにカメラが一周するのです(もちろん窓は閉まっています)。
何言ってるかよくわからないと思うけど、私もよくわからないんだ…でも映像を見たら本当にこの通りなの!
わざわざそんなことしなくても十分臨場感は伝わるシーンだけど、なんとなく製作陣の強いこだわりが垣間見えて好きなシーンでした。

あと、主人公と相棒の哀しい結末を一層彩るための細かい描写がなんとも切ない。
(繰り返される口癖や、お互い料理を分け合うシーンなど)
こういうさりげないシーンを良いバランスで見せるのが、韓国映画は上手いと思います。

そしてクライマックスの乱闘シーン〜終幕までの、大量出血、花、死体…がもう美しすぎて………。

ガラスのグラスをバリボリは死ぬまでに一度やりたいと思いました。