一生忘れがたいひと夏の恋。
イタリアの田園風景を背景に繰り広げられる青年たちの恋模様をとても美しく描いた作品でした。２時間強とやや長くて、躊躇してしまっていましたが、何故もっと早く見なかったんだろうと後悔。
何と言っても、抑えきれないほとばしる恋心に時に戸惑い、時に実直に向き合うエリオを繊細に演じたティモシー・シャラメが本当に良かったです。
ヨーロッパ映画のデフォルメせずに淡々とでも丁寧に一人ひとりの心の移ろいを描いてるところがアメリカ映画にはない良さかも。また全てを登場人物に語らせず、目線の動きや間で匂わせる演出も、作品に奥行きがあり、良かったです。
息子が我が家にやってきた青年へ恋に落ちる様子を、そっと気遣いつつも黙って見守るご両親の優しく見守る様子も印象的でした。息子の恋に勘づく様子を会話ではなく、視線の動きや表情だけで語っているお母さんの姿が特に焼きついています。
