陰陽

猟奇的な彼女の陰陽のレビュー・感想・評価

猟奇的な彼女(2001年製作の映画)
4.5
この映画の存在は何年も前から知っていたわけで、名作なんてことは重々承知。その当時一世を風靡し、社会現象や記録を打ち立てた事には納得の内容。
何年経っても歳を取ることのないチャ・テヒョンと韓国三代女優の呼び声を持つチョン・ジヒョン。
クレイジーで手が出るしわがままな彼女。クソ最低人間なのかもしれないが、なんだかんだアクションを起こすのは彼女の方だし、時より見せる男にも屈しない正義感。彼女を憎んだりすることなんてできない、むしろどんどん彼女の魅力にキョヌのように引き込まれていく、けれども、どこか一歩踏み出してはいけない感覚。この、感覚は幸せなのに混じり合ってはダメという不思議な感覚。
その感覚というのが作品全体に笑いに溢れてるけど、どこか不穏なものを醸し出させている。
数年後その感覚の確信をつく事実をキョヌと共に知るわけだけど、その真実を知っていたような気分になる。キョヌはどうだったのかな
飲み込みにくい非現実的な、ラブコメかもしれなけど、「運命は努力したものに訪れる」など時より現れる言葉や涙。そこまでするのか?愛してる人のためならできるんじゃないか、本気で愛する人ができたら非現実的な事に見えなくなるかもしれない。非現実的な事をしたくなるかもしれない。

色んなバージョンのジャケットがある、そのどれもが2人の関係性を一瞬で表現している。
作中に流れる「i believe」耳の奥にずっと残したいし、残っていてほしい。
見る前には、予期すらしてなかったけど、自分の人生にとって、とても大切な映画になった。
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