緑

昼下りの女 挑発!!の緑のネタバレレビュー・内容・結末

昼下りの女 挑発!!(1979年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

まともな人がふたりしか出てこない、
すごくどうかしているロードムービー。
静岡怖い。

深夜に治療名目でヤりにくる情婦。
子ども欲しさに嫁をナマでレイプする旦那。
旦那に叩かれて家出して
知り合った男とヤりたがる嫁=主人公。
まともなゲイ青年。
ゲイ青年を呼んでおきながら
婚約者とハメている男。
その男の気は強いがまともな婚約者。
レイプを厭わぬゲイのレストラン店主。
カネとセックスと暴力を厭わぬ
ブルーワーカー3人。
赤塚不二夫の本官さん並みに
拳銃をぶっ放すNTRダウナー警官。
車強盗のカップル。

主人公が乗った車に衝突する後続の車がすごい。
主人公が振り返ると運転席の男の上に
大股開きの女。
公道でえげつない画を撮っていることに
笑いながら感動。

ゲイ青年を呼んだ男と婚約者の前戯がすごい。
車椅子に座った婚約者に
仰向けで上体を起こした男がクンニ。
こんなん初めて観た。

婚約者とハメていた男の気分の
変わるスピードがすごい。
出て行けと言ったりひとりにするなと言ったり、
どっちだよ。
この男だけでなく主人公も大概だった。

時代が違うとはいえ、
ゲイへの罵り方がひどい。
ウスノロって……。

レストランの作りがすごい。
インテリアに首吊り西洋人形。
トイレの壁の向こうに店主の居室。
忍者屋敷か。

ブルーワーカー3人の所業がすごい。
ブルドーザーでの主人公追い詰め。
海でカップル強盗の女にハメたまま
外さずレストランまで移動。
ストッキングは土嚢袋。

警官の妄執がすごい。
男と出て行った嫁出演のブルーフィルム鑑賞。
主人公を嫁に見立てての
ゲイ青年とのセックス強要。

カップル強盗もブルーワーカーたちも死に、
警官は負傷し、
主人公とゲイ青年は無事ではないが、
とにかく生還。
ゲイ店主を除く犯罪系の悪い奴らは
成敗されたので、
ある程度スッキリした終わり方。
主人公が家に帰ってから
確実に旦那と情婦との
修羅場が待ち受けている余韻もいい。
主人公は本作中のどっかで
妊娠したんだろうな、
誰の子かわからんのだろうなと
思わせられるのもいい。

カップルが登場した瞬間に
強盗だと思ったのは、
少し前に「バニシング・ポイント」を
観たからかも。
主人公を犯す男に女が
私の名前を呼びながらヤれと言ったのは
悪趣味で素晴らしかった。
そう言われても呼ばない男は
優しすぎるように錯覚させられた。

車修理を待っているときに入った店で
ゲイ青年の前にチキンソテーが出ていたのは、
主人公が勝手にオーダーしたのかと
解釈できたが、
メインのレストランでもチキンが
出てきていたのはおもしろかったが謎。

ブルドーザーで崖っぷちまで動かされたのに
赤い車は落下せず。
人間の落下もなしで少し物足りない。
でも、それ以外は暴力といい
抜かせる気のない性行為といい、
あたおか人物設定といい、
桂千穂を満喫できた。
緑