ワンダフルデイズモーニング

草叢/不倫団地 かなしいイロやねんのワンダフルデイズモーニングのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

"過去"と"未来"の話を延々と続ける、現在におかれた主人公たち。

唯一"現在"の話をしていたキャラクターがはじめて未来の話をするとき、主人公からセリフがなくなり、かつて予期していた"未来"がやって来る。
そのときの彼女はそれでも何かを待っているようにも見えるが、窓を開け放って待っても、捨てた過去はもう聞こえない。
聞こえてくるのは自分には閉ざされた他人の未来だけだ。

一年半改稿させ続けたシナリオをノーカットですべて撮影し、公開にあたりラスト15分を編集段階で切ってフィルムを台所で燃やした堀禎一の"本気"が丁寧という形で激烈に灼きついている。
土下座しながら項垂れるしかない…