砂米

LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門の砂米のネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

なっ!何をするだァーー!!!やめろッーー!!!寺をッ!文化財を壊さないで〜〜ッッ!!!!!笑笑

各場面演出の派手さには畏れ入りました。
ここまで突き抜けてると清々しいというか、観ていて気持ちが良いです。格好良かったです。
ラストシーンの、立派な寺の柱を斧でメタメタにして屋根を潰し、観音様?の像達がドシーンと現れる演出は「圧倒…」の一言。
それも、“菩薩で悟りを求めて修行をしている者、如来の慈悲行を実践して衆生を救う”観音様の目の前で、修行して悟りを開いた五右衛門が戦うって…ここで痺れなくてどこで痺れるんですか!!と金八先生風に一人で興奮してました。

五右衛門の修行も一々やることが派手だったり、敵キャラクターの存在感の濃さがツッコミどころのある面白さで楽しいです。
見た目がハチミツクマおじさん(金髪・赤T・クマみたいな安心感のある巨体)でインパクトある上、無口で喋ったと思ったら

「(お前達を殺すのは)環境保護だ…」
「伐採するぞ…」
「いい肥料になれ…」

といった殺し文句満載で、緊迫した場面でも吹き出さずにはいられない。
それも鋼の肉体というかゴム鞠みたいな体の強さ。サイボーグなのかなと思いました。
あと次元、木こり様って言ってました?笑
前作の次元の敵を凌駕するキャラの濃さでした。

やる事なす事が派手で振り切りすぎてて、ギャグみたいに面白さを誘うのですが、刀と斧の抜刀シーンが凄くて緩急がありすぎるジェットコースターのような体感時間の早い作品でした。
実際25分×25分と短いのですが、内容が濃密で一本のロードムービーを観たかのような充実感が半端ないです。
言ってることがめちゃくちゃですみません。
つまり、とても面白いです。これからも小池健監督は作品をじゃんじゃん作って凄さを知らしめてほしい!

改めて、刀を使った戦いは生々しいなと心臓が縮み上がりました。ストレンヂア以来に刀のアクションシーンが怖かったです。腕が飛びすぎ、腱が見えすぎ。気持ち悪いよ。でもそこが作品を引き締めてて良い。
銃より刀の方が生々しい…侍って相当な覚悟が無いとできないよ…。だから魂とかスピリットって言われるのかな。確かに、むきだしって感じがする。
最初はギャグなのか…?と思ってしまった五右衛門の生き様でしたが、まんまと最後は格好良い…とシビレました。

次元もそうでしたが、一度戦いに破れてからの這い上がりは格好良さが一塩というか格別です。
スポーツとかでも、ずっと王者も憧れますが負けもありながらも、不屈の精神で栄光を勝ち取る人の方が物語が生まれるのだなあとしみじみしました。

今回もOP、EDがお洒落でした。
下地さんの音楽は前作のカーアクションのようなド派手さではなく、今回はただただ大人で色っぽく素敵でした。テノールを震わす感じ?男前な低〜い声を聞いてる感じです。語彙力がない。
銭形警部はイメージより、だいぶ渋くてイケメンでしたが山寺宏一さんの声はいつ聞いても格好良いなと感じます。
砂米

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