なすび

こころに剣士をのなすびのレビュー・感想・評価

こころに剣士を(2015年製作の映画)
4.0
これよかった。舞台がソ連支配下のエストニアの田舎町の小さな学校で、主人公はルイガレル似の朴訥とした人で、静かで映像も乾燥して色素薄めなとこが好みだった〜!

子どもたちの撮り方もちょうどいい。
マルタのじっとにらみつけるような強い目線もいいし、何よりマルタの妹ちゃん、マルタが大会の補欠に選ばれたときに「やっぱりうちのお姉ちゃんすごい!」って言って抱きつくのがいい子すぎて泣けた。普段は文字を読むのがあまり得意でないのか、読み間違いしてるのもかわいいね「ネリングラードってどこ?」

フェンシング部潰そうとするわ主人公をチクるわな丸眼鏡校長、なんか日本でもこういうキャラの人いそう笑 あまりに小心者なことが伝わってきて悪いやつにさえ見えなかった。

あのライプツィヒ大学を出てフェンシングやってたおじいちゃん素敵。夜孫と手叩き競争ゲームしてくれるのたのしそうすぎる。

ソ連収容所の話でもありました…直接的な映像は出てこないけど。ヘルタ・ミュラーの『息のブランコ』読んでから情景がこびりついてて、ソ連収容所って名前聞いただけでずっしりとひもじくなる。

今はなきキャンパスの言語文化交流センターみたいなとこにこれ置いてあったの覚えてる。その時は借りて見なかったけどずっと気になってた。やっぱりあそこに置いてあった映画はどれもいいのですな。
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