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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のyukaのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

ポパイの映画特集を読んでたら本作品が目に止まった。以前から何かしらの雑誌で目にはしていかけど、いまいちピンときていなかったのが、U-NEXTで観れるとあって早速鑑賞。
4時間あると知ったときは、絶対途中でギブアップするなと思った。が!面白い!いや、面白いという言葉は違うけど、引き込まれる何かがある。登場人物は多いし、それぞれの関係性もわかんないし(相関図必須!)、顔の区別は付かないし、名前もよくわかんないし、正直話もよくわからなくなるし(特にヤクザの抗争)、途中で諦めてしまう要素はいっぱいあるのに、最後まで観れてしまうのは、家族や多感な少年少女など様々な要素で丁寧に描いているからなのかな〜と思った。小明だけじゃない、家族の問題だけじゃない、友達関係だけじゃない、小四を取り巻くその全てが、最後の小四に繋がってるのね。
淡々と話が進む中で、ハッと目を見張るシーンも多くて、バンドで歌う子猫王、ブラスバンドの中での告白、銃を構える小明、合唱団の中でひとり泣いている妹のシーンなんかが印象的だな。最後の、絶命してる小明に立てよって言い続ける小四のシーンも忘れられない。

そして、皮肉にも小翠と小明2人から同じことを言われるんだよね。
「助ける?私を変えたいのね?私の感情という見返りを求めて。安心したいわけ?自分勝手だわ。私を変える?この社会と同じ 変わらないのよ 何様なの?」
この言葉、ぐさっとくる人多いんじゃないかな。
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