このレビューはネタバレを含みます
終わり方の爽やかさは色んな違和感を忘れさせるほどで、監督作品に共通している選曲の妙やルサンチマンが解消される気持ち良さが表現されたものだったように感じる
田舎の日常がつまらなく映り、何物にもなれずに抜け出せないのではないかという鬱屈は良くわかるし、そのつまらないものでも誰かにとっては積み重ねた大事なものであることを気付く過程は地方映画でこそ強いメッセージがあるのだろうなと思う
優等生の吃音症に対する無配慮さに気付く辺りも、内面をよく見てから表現することの重要性を強調するようなエピソードになっていた気がする
欲を言えば、父と協働しつつも主人公はこれからも何らかの形で自己表現を続ける意志があることを垣間見せて欲しかったなあとは思う
