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羊の木のkazzのレビュー・感想・評価

羊の木(2018年製作の映画)
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変わらない人、変わろうとしている人、変わろうとしても変えられない人。どれだけ強く願い、そう望んでも、できない人はいる。

人は定形に収まらない。誰かがどうだからとか関係ない。
群像劇のように描いているが、全ての主要人物が、自分の中にも確かにいる側面のように真に迫ってくる。たった一人から無限に広がる可能性を多様な人物を通して描いているかのようだった。

同時に、いずれ日本にも訪れる移民問題をメタファーとして先見しているようにも見える。日本は、あるいは日本人は、異なる人を受け入れることができるのか。全ての人に投げかけられた問いのような作品でもあり得ると思う。
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