222ml

ムーンライトの222mlのネタバレレビュー・内容・結末

ムーンライト(2016年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

シャロンが出会った大人が真っ当な考えを持っていてよかったと思うと同時に、そんな人ですら麻薬の売人をしているの、あまりにも苦しいな……
家にも学校にも居場所がないのであろう子供のオカマって何?って質問に、あんな答え方ができる大人なかなかいないよ

シャロンがお手本にしたかった(できた)人はフアンだけだったんだろうなと見て取れる成長後の姿も苦しいな……泳ぎ方=生き方を教えてもらう象徴的なシーンがめちゃめちゃよかった。
貧困とか環境とか、解決したくても一筋縄ではいかないどん詰まりが彼らをこう導いたのであろうところ、問題の根が深すぎるしつらすぎて絶句する

ケヴィンがジュークボックスから流れる音楽の「またあなたに会えてとても嬉しい」で座り直してシャロンを見るとこ、100億点最高だった。
レストランに入ってからの視線とかカメラワークがもう恋……恋しい気持ちの全て……感じで、こんなに静かでロマンチックな恋の話見たことないよ……てなってしにました

「泣きすぎて 自分が水滴になりそうだ」

シャロンは本当に孤独で辛かっただろうけど、彼を本当の意味で愛してくれる人がどんな時にでもいたことだけが救いだなと思った。だけどそれでも、根本の本質の解決にはならない なんだこれは……つらすぎる……泣いちゃうな、こんな話……

音楽もよかった。濁って重くなるみたいな音。ヒップホップとかでよく使うのかもしれないけど、それだってルーツに根ざした意味のある音楽で、頭がいいなあと思った
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