抑制の効いた音楽と幻想的な映像がほんとうに美しい映画、映画館で見たかった。
幼少期、少年期、青年期のどの時代でも海のシーンが象徴的に入るんだけど、どれもめちゃくちゃいい。最後の海に佇む主人公のショットはこの映画全編から感じる印象そのものだった。個の尊さというか。
人種問題、LGBT、麻薬、貧困、、など社会問題てんこ盛りな境遇に主人公が置かれるんだけど、そのひとつひとつは問題としてフォーカスされてはない。あくまでも、集団の中での孤独と自分は何者なのか？という普遍的な問いが静かに展開してく物語の中で描かれていた。映画好きみたいなナイーブな人種は大方感じるものあるんじゃないか。
どの時代の主人公も表情から内気さや繊細さを感じられてキャスティングと演技の妙だった。（特に青年期は身体がムッキムキでいかついもんだから顕著に。）
