Aki727

女神の見えざる手のAki727のレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.2
まず、トピックが銃規制法案に賛成か反対かという圧倒的に議論が発展しそうなもので、誰でも『自分は…』と意見を持ちやすいく、感情的な誘導は抜群◎。そしてその思惑通りにストーリーに合わせて自分の意見も揺らぐ…笑 そんな揺らぎを経て米国政治のあり方や銃社会について訴えてるメッセージが見えてくる作品。

映画の冒頭は突然何が何だかわからない専門用語の連発で英語を聴きながら字幕を追うと混乱しやすいが、途中でふとロビイストとは、議論している法案は何かが明確になり、話が見えてくる。

謎が多く見える主人公リズの行動は、まさに"表と裏を合わせて行動する"で、予想を期待通り裏切られる。先を予測し、その一歩先手を行く。

ストーリーの気付かぬところに沢山の仕掛けがあり、時には身内を裏切り、観ているこちらも彼女を信頼していいのか揺らぎ始めた頃に一気に伏線を回収…

ただ、エンディングに表される余韻の引きの強さに、こちら側はエンドロールを見ながら"あの伏線は…"と頭の中でドットを繋いだり、あれやこれやと考えたくなる。そんな要素はインセプションのそれと少し近く、見た後に好奇心が擽られる作品。
見た人によって見解が異なりそう。

エンドロールの流し方も好みでした。
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