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女神の見えざる手のaririのレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.8
前評判も高かったので期待して行ったが、予想以上の素晴らしい政治エンタメ映画でかなり面白かった。

ミス・スローンは天才的な知略と身近な仲間でさえ駒として扱う残酷な人物。だが矢面に立たされた部下の女性への対応、ごく私的な欲望や、仲間達への影響について最後に明らかになる点など決して感情が無い訳ではない。冷徹で理性的な彼女も時折激しい感情に揺さぶられる。「感情と理性」は乖離しているように見えて「表裏一体」(劇中にも別の意味として出てくる言葉)だからこそ、勝利の為に「常に理性的であろうとする」彼女の姿勢は凄まじかった。

あらゆる戦略を回収する聴問会のラスト・スピーチは正に「見えざる手」!!!実際にはこんな倫理的問題がある捨て身の戦略を行うロビイストはいないだろうが、ここまでやらないと現実的にも「銃規制法案」は通らないかもしれない…と思ってしまった。

ただ政治的戦略のセリフの応酬や、展開の速さに付いていくのがやっとで理解出来てない点もあるwもう一度見に行きたい!
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