分かってる。
私がしたい事はこんなんじゃない。
違うの。
みんな…
お願い。
私を置いていかないで。
もう嫌だ。
分かってくれないみんなも、こんな自分も。
17才のネイディーン。
母、兄、親友。
理解してくれる数少ない人にさえ、素直になれない。
そんな彼女にも変化の時がやってくる。
素晴らしい。
脚本もさることながら、それを活かす俳優陣の演技力。
ヘイリー・スタインフェルド。
なかなか良い女優とは思っていたが、ネイディーンというクセの強い役をここまで表現しきるとは…
毒舌で、自分勝手で、傲慢で、僻み屋。
なのに、嫌な奴にならない。
時折感じさせる、隠された繊細で素直な心。
17才が持つ危うい輝き。
それは、性別や年齢に関係なく、通ってきた人みんなの心の何処かにひっかかるものがあるんじゃないかな?
だから、笑わされ、泣かされ、共感させられ、応援したくなってしまう。
その兄を演じるブレイク・ジェンナー。
「エブリバディ ウォンツ サム」で初めて見た彼ですが…
甘いマスクのタフガイのようでいて、なかなか力ありますね。
これからに、期待が持てる。
親友役のヘイリー・ル・リチャードソンもキュートな魅力を振りまいてくれる。
そして、私の年に近い年配組2人。
お母さんのキーラ・セジウィック。
自分でも抑えられない不安定な気持ち。
でも、娘を思う気持ちは誰にも負けないんだ。
そして、先生役のウディ・ハレルソンに痺れる。
ウィットな会話が最高。
ストレートじゃない彼の優しさが染み渡ってきます。
音楽やファッションも個人的には、かなり好きでした。
私の中では、間違いなく青春映画の傑作の1つになりました。
まだもう少し先だけど、うちの息子達にはどんな17才が待っているんだろう。
ちょっと心配で、すごく羨ましい。