Shelby

スウィート17モンスターのShelbyのレビュー・感想・評価

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)
4.3
初めての恋、失恋、親友との喧嘩、上手くいかない家族。多感な17歳、ネイディーン。パッとしない私の人生、なんて最低最悪なんだろう。

拗らせ女子の青春ムービーということで、キャッチフレーズから期待値高めで鑑賞。
その期待を裏切ることなく、きっちり拗らせ女子が描かれていた。ウディ・ハレルソンの学校の先生との掛け合いのシュールさには存分に笑わせてもらった。

ティーンらしい葛藤や日々鬱々として晴れない気持ちの数々。私自身拗らせ女だからか分からないが、作中ネイディーンの痛い行動や被害妄想激しめな性格に過去の自分と重ね合わせることが多かった。こんなこと思ってたなあ、なんてついついネイディーンに感情移入しすぎてしまう。
だからこそ、甘酸っぱくて切ないあの日々が懐かしくなる一本。

そして今作で何が1番最悪かって親友と、自身のコンプレックスであるなんでも出来ちゃう兄貴がデキてしまうこと。この日からネイディーンの日々が目まぐるしく変わり始める。自分の立場に置き換えてみると確かに複雑。兄と大の仲良しの親友が恋仲になってしまうなんて。この世の終わりに等しい最悪な出来事。おまけにイケてると思ってたカレとのデートは最悪に終わり、失恋まで経験。

それでも藻掻いて、失敗して立ち直って、また挫かれての繰り返しの毎日。
拗らせてんなーって思うけど、誰だってこういう経験を繰り返して、大人になっていく。その一歩を踏み出したネイディーン。素敵な映画でした。私はやっぱり青春ものが好きなんだと自覚させられた映画となった。
Shelby

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