tyapioka

ジェーン・ドウの解剖のtyapiokaのレビュー・感想・評価

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)
3.7
開始五分、言うことなし。美しすぎる謎の死体からノリノリな解剖までスムーズ。解剖が進むにつれ深まる謎と見た目と中身に差がありすぎる死体。解剖のリアリティがすごい。オカルトへ傾くのかリアル趣向でいくのかわからない30分あたり。猫の死でいよいよ実害的ホラーに。母の死と家族問題という裏のストーリーも進んでいく。そして、いよいよオカルトへ。燃しても消えないスーパー死体。そこからのヒロインの死にはじまるアメリカンなノリはご愛嬌だ。前半の引きの強さで、後半の大失速を補える作品。覗きこむ、鈴の音、停電などお約束ホラーの嵐で前半の不気味さが消し飛ぶ。それでも最高の謎さえ用意できれば映画になる。一応のミステリー的謎の究明も父の愛も謎こそ上回らないがクライマックスになっていた。しかし、それも無駄にしてしまうとは。それでも、圧倒的かつ美しい理不尽なジェーン・ドウに惚れてしまう。
tyapioka

tyapioka