シネフィル母ちゃん

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣のシネフィル母ちゃんのレビュー・感想・評価

4.2
美しい孤独だった。
セルゲイの心の葛藤に焦点を当てているので、彼の喪失感や苛立ちがすごく伝わってきて、だからこそラストの激しいダンスは強烈だったし痺れまくった。
ダンスを観て感動して泣いたのなんて初めて。
圧倒的な美にひれ伏した。

同級生が嫉妬することも出来ないほどの才能がある天才でも、それが幸せではなく本人の首を絞めることになるってすごく皮肉。
舞台を降りると、この人はこのまま消えていなくなっちゃうんじゃないかっていうくらいの儚さで目が離せなかった。

観終わった後、ロビーでバレエをやってるであろう女の子達が、「神作品!!」って興奮冷めやらぬ声で話してたのが印象的。

とにかくとにかく美しかった!