大迫力の興奮などは抜きにして
細かな技法や演出なども度外視して
それが自分の人生に影響を与え得るかどうか
ただその一点のみで 自身に問うてみれば
この映画は間違いなく 生涯で最も観てよかった作品の１つだと断言できる
何が特別美しいわけでもなく 成功に彩られずとも
ただただ その人生は限りなく"豊か"なんだと思う
木漏れ日が微笑みとなり 雨音が慈しみとなって 葉擦れが生命を清めているが如く
自然に 季節に 時間に そしてお互いに
ただそっと 寄り添い合う事の"輝き"に
止め処なく涙が溢れ 改めて"幸福"の答えを考えさせられた
人間社会への頑なさは すなわち自然への寛容さにも通ずるようで "守るもの 伝えるもの"の価値観は どこまでも自由で自然体としか形容しようがない
こんなにも力強い想いで こんなにも優しい足跡を遺せるような生き方が 自分にはできるのだろうか…
少なくとも 愛すべき存在と 朝目を覚ましてから 夜眠りにつくまで 小さな事で微笑みを交わせる時間を 積み重ねていけたらと願う
