デルポトロ

ニーゼと光のアトリエのデルポトロのネタバレレビュー・内容・結末

ニーゼと光のアトリエ(2015年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

冒頭ロボトミー手術がノーベル賞を受賞していることが告げられるが、このことはかなり重要なファクターである。見た目には残酷な方法であっても世間的に認められているものに信念で立ち向かうのは難しい。自分だったらどうだろうか、と思うと疑念が残る。そのことを覆すのは主人公ニーゼの内省的かつ人にも厳しい態度。そのことは異端の革命者としてのドラマを印象付けるとともに、いい意味でも悪い意味でも映画のトーンを重苦しいものにしている。劇中患者たちが舞い上がるシーンでも随所にニーゼの自分にも相手にも厳しい態度が表れて盛り上がり切らない。ニーゼの戦いはラストまで続き緩みない。タイトな実話ドラマとしてかなり疲れたけれど、本人登場の幸福感に救われた気がした。
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