色々ブッ刺さる内容でしんどくもなるし、でもわかるわ~の連続。
この役のために22キロ増量したというシャーリーズ・セロンが演じる40代の主婦マーロは自我が芽生え始めた長女サラ、こだわりが強く情緒の発達に問題を抱えるジョナを育てており、そしてお腹にはもうすぐ生まれてくる3人目がいる。
ジョナを預けている学校では《ウチじゃ手に負えないから専属サポートをつけてもらっては?》と言われ、ストレスから甘いものを食べたくてカフェに寄ると『それカフェイン入ってるわよ』とおばさんに横から言われる。
兄夫婦の家へ遊びに行けば旦那はジョナが学校で言われた話をご飯のお供にペラペラ話す。考えが浅はかでため息が出た。
授乳、搾乳、おむつ替え、沐浴、抱っこ、寝かしつけ、授乳、搾乳、おむつ替え、沐浴、抱っこ、寝かしつけ…永遠ループな毎日。
一生続かないと頭ではわかっているけどその判断さえ鈍るぐらいにマーロは疲れ切っていました。
寝不足の妻に旦那は『俺にはおっぱいがないから代わってやれない』という。
『俺にはおっぱいがないから授乳は代わってあげられないけど、何か他にできることある?』と言い方を変えるだけで全然違うのになぁ。。。
子育てのいいとこ取りだけしないでって心底思う。
ついに限界がきたマーロは夜間だけ来てくれるナイトシッターを雇うことにーー
ナイトシッターの『タリー』はまだ若く、見た目も美しく、赤ちゃんのお世話も上手。それだけじゃなくお母さんとして奮闘するマーロへの気遣いも忘れない。
だけどタリーは決して素性を明かさない。
そして朝になるといつも姿を消しているのです。
彼女は一体何者なのか…
なぜ、こんなにもマーロに寄り添ってくれるのか…
《以下ネタバレ》
結局、最後までマーロは誰の手も借りる事をせず1人で奮闘していただけだったと分かるラストは胸が締め付けられる。
妄想をして現実逃避をしなければいけないぐらいとっくに限界を過ぎていたのだろう。
最後のマーロとタリーが路上で対峙する場面。
歳をとる事を悪いこととして話すマーロに『未来は怖くない。あなたが嫌っている単調な日々は家族への贈り物だよ』
『毎朝起きて家族のために同じ事をする、平凡だけどそれって素晴らしい事だよ』
と諭すタリー。
このセリフには泣かされた。
子育ては孤独なんです。。。
誰も見ていない時が一番大変なんです。。
ちゃんと見てるよと、たまに褒めて下さい。当たり前だと思わずに…
産むこと以外ならパパにもたくさんできることはあります。
お礼なんかいらないので寄り添ってあげて下さいね。