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オリエント急行殺人事件の福福吉吉のレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
1934年のエルサレムで事件を解決した探偵のポアロは休暇を取ろうとフランス行きのオリエント急行に乗り込む。しかし、その列車は途中で雪崩で脱線してしまう。そして、その中で乗客のラチェットが殺されていることが判明する。鉄道会社のブークに依頼され、ポアロは事件の捜査に挑むが...。

◆感想◆
「オリエント急行殺人事件」(1974年製作)鑑賞済みです。
(以下、1974年製作分を「旧作」と表記します。)

ストーリーとして旧作のものと大きく変わっておらず、映像のブラッシュアップや豪華俳優陣の熱演により現在向けにグレードアップしており、名前を知る俳優陣の演技を観ているだけで至福の気分になりました。

主人公の探偵のエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は気品があって、何をするにも自分のやり方に自信を持っており、温厚であるとともに並外れた冷静さを持ち合わせた人物として描かれていました。旧作ではかなり癖の強いキャラクターだったのですが、本作のポアロはそれほど癖のない常識人に感じました。

登場人物がかなり多くて最初は把握しにくいですが、ストーリーが進んでポアロが登場人物たちに一人ずつ尋問するシーンがあり、そこで登場人物たちの個性がしっかり出ているため、最終的に把握できるようになっていました。

本作の大きな特徴として、各登場人物たちの感情がしっかりと伝わる演技がなされていたことにあると思います。特にラストではそれぞれの思いがしっかりと伝わってきて良かったと思います。旧作では淡々と話しを進めていたポアロが本作では感情がこもった言動をしており、個人的に心が動かされました。

とても面白い作品でした。旧作のストーリーを知っていても楽しめました。

鑑賞日:2024年4月28日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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