あやか

フィクサーのあやかのネタバレレビュー・内容・結末

フィクサー(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ハリウッド映画みたいに全てが解りやすく配置されてるわけじゃないし文化慣習の違いで作り手の意図してるとこまでちゃんと理解できてるかは自信ないけど、、社会的問題だけじゃなくて個人の家族の問題、仕事の立場上の葛藤とかたくさん盛り込まれた100分だった。

フランス人インタビュアーとルーマニア人の被害少女のやりとりの中で、それまでずっと通訳を通してたのに「いくら?」っていう質問には間髪入れずフランス語で答えたときは思わず鳥肌がたった。自己紹介すらルーマニア語でしてたのに、唯一話せるフランス語が料金案内って…。文章で移民問題読むより、よっぽどリアルに伝わるのは映像メディアの利点なんだろう。

少女自身はたぶん自分が何をさせられていたか理解していないし、男性とのコミュニケーション手段や好意の伝え方はそれしか知らない(車の中での発言は、だからこそ出てきたのだと思う)。今後彼女がどのようにこの事件と心の中で折り合いをつけるのか、周囲はどのようにケアしていくのか、、10年後20年後版も観てみたいです。
あやか

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