エドワード・ヤン監督の作品は本作が初見です。絵がいちいち色っぽい。構図も胸を掴まれるものばかりで写真集を見てるみたい。一瞬一瞬の説得力がすごい。ゆったりしすぎて最初は少し退屈だけど。その美しさにどんどん台湾の中に入ってく。あぁ、台湾に行きたくなるなぁ。
80年代の台湾。都会的で発展途上で湿度が高い。街が高度成長でどんどん変わっていく。なんだかあの頃の日本に似てる。日本はバブルの頃だ。そんな街の様子に影響されるかのように、なかなか変わらないでいる男女二人の関係も少しずつ変わってゆく。未来を見る女と過去に生きる男。
キャリアウーマンのアジンは、不動産ディベロッパーで働いていた。うまくいっていたはずなのに、会社が買収されアジンはお役御免とされる。一方、アジンと幼馴染でなんとなくずっといっしょにいるアリョンは昔リトルリーグのエースで今は家業を継いでいる。
アリョンとアジン。これからのことを話す時がきた。女は、二人でアメリカに移住しない?と言い、男は、問題は何をするかだと言う。
少しずつ少しずつすれ違い始めるアリョンとアジン。 台湾の街、男と女。