血が印象的に映されていたり、同じ仕草が何度も繰り返されたり、繊細な演出が光る作品でした。映像のすきっとした、クリアなトーンも好きでした。
エレ(クリスティーナ)がちょっと笑顔を浮かべるだけで、それが裏切られるような気がして、エレを必死に止めたくなるような、胸が痛む映画でした。
民族衣装をかわいいねって容易に褒められなくなる。サーミ人の衣装もかわいいんだけど、その服を着ることで、着せることで、サーミ人だという区別がされるわけで。花柄のワンピースを着たら、クリスティーナもサーミ人だとは思われないんだから。
自由なんてどこにもない。スウェーデンの女学生が皆同じ動きをするシーンで思いました。