あいの

サーミの血のあいののレビュー・感想・評価

サーミの血(2016年製作の映画)
3.8
2019年最後の映画は、数日前に観たこちらの作品になりました。
スウェーデン北部の先住民族であるサーミ人が受けてきた差別について描かれていて、こんな暮らしをしている人々が北欧にいることを今作で初めて知った。「アナと雪の女王」のクリストフもこのサーミ人をモデルにしているらしいということ。
サーミ人である主人公の女性が持つ力強い意志がこの作品のエネルギーになっていて、それゆえにずんと沈んだり暗くなってしまうような感情にはあまりならない。また差別について描かれた難解な作品、というのでもなく、それこそ故郷から離れて生活している人にも刺さるような普遍的な仕上がりになっていて、それがこの作品の素敵なところだなぁと思った。
ラップランドの自然が本当に美しかった。画面を通してだけどあまりの美しさに心を打たれた。ラストシーン、言葉にできるわけがない彼女の感情の奔流の中に、「美しい」という感情がきっと入っていたと、私はそう願いたい。


今作もだけど、2019年はアマゾンプライムに大変お世話になった一年でした…。素敵な作品にたくさん出会えた。一方で映画館にあまり行けなかったのが反省点。2020年も素敵な作品にたくさん出会えますように…!!
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