このレビューはネタバレを含みます
スゥェーデン、デンマーク、ノルウェー、三カ国合作。
まず、わたしはサーミについて、いつだかの伊勢丹のクリスマスでビジュアルのイメージに起用されていた印象しかなかった。
ヨイクという詩をうたい、牧歌的な民族で、自然と共に、家族、いや部族で
仲睦まじく生きる民族を想像していた、勝手に。
なので、まずは差別があったのか、というところから知らなかった。
主人公のマリャが、最後、妹に、
許して、
と伝えるのが印象的。もう届かないけれど、言わずにはいれなかったんだろうな。
彼女はミーサのことを、陰口ばかり言う人達、とか悪口を言ってたけど、妹や仲間?と過ごすシーンで、全然そんな場面はなくて。
きっと外側からの差別の目が、彼女にそう思わせてしまったんだと思った。
見下されないために、同調して。
奪われないために、自由を渇望して。
出た先の場所が素晴らしかったのかどうかは何も描かれてないけれど、
彼女の心の中には、ずっと故郷があったのだろうなと思った。