サトウ

グローリー 消えた腕時計のサトウのレビュー・感想・評価

グローリー 消えた腕時計(2016年製作の映画)
4.0
鉄道保安員ツァンコが勤務中大金を見つけ正直に届け出たことを運輸省の女性広報官ユリアは英雄に仕立てて不祥事続きの運輸省の好感度を上げようとする話。
ツァンコをヒーローのような演出で会見を開くが実際には官僚たちはツァンコの吃音を笑い彼のズボンを返すことも忘れ大切な時計すらも奪い取りぞんざいに扱う胸糞の悪いストーリー。実際あるあるな気がする。ツァンコは父親の形見である時計を返してもらおうとユリアに接触を試みるがその時計が無いため逃げまくるユリア。実際要領よく上り詰める人って自分に徳のない話には興味も示さず時間も割かず他人の気持ちを無視する狡賢さあると思う。上級国民というのかな、一般市民と命の価値や尊厳が全く違うと考えている感じ。自分達の世間体を守るためになら相手を脅してでも嘘で塗り固めてしまう。
最初から最後までツァンコに寄り添い続けられるような1分たりとも無駄のない映画だった。最後も迫真に迫る演技・演出でとても良かった。
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