新生『THE BATMAN』
観客のどの程度がこの暗さと重さに耐えられるか…と心配になってしまうくらいにダークな仕上がり。
終始陰鬱でリアル。ノーラン版とはまた違う風味の、暗澹たる静謐さを漂わせたこういうバットマンもDCらしくて良い。
Nirvanaの『Something in the Way』をメインテーマに、マイケル・ジアッキーノが手がけたサントラと、ひたすら暗く重たく雨に濡れた光と影が美しいビジュアルと、ロバート・パティンソンの暗い瞳。
ポール・ダノはこういう役柄やらせたら圧倒的だし、最早誰かわからないコリン・ファレルに、ヴィラン陣の存在感も負けず劣らず良かった。
全編重たく暗く3時間の長尺なんだけれど、まだまだ青二才な脆さを感じさせるバットマンのちょいちょいやらかすシーンに少し笑いもあり(エンストバットモービルとか、コウモリってかムササビやんという滑空シーンとか)ゾーイ・クラヴィッツのキャットウーマンとの控えめなロマンスに、少し救いも。
獄中のリドリーに話しかけていたのは、やはり「彼」なのか?
次作に期待。