バットマンとして活動を始めたばかりのブルース・ウェインが主人公ということで、彼の不安定な精神性が作品の不穏さを際立たせていて、面白かったです。
対するリドラーも謎解きを仕掛けてくる点は変わらないもののコミカルな見た目から一変し、社会的弱者の立場にあるシリアルキラーとしてリアリティを強めていて、サスペンススリラーものとして楽しめました。演じているポール・ダノの演技ももちろん素晴らしかったですが、吹替の石田彰さんもめちゃくちゃ合ってて最高でしたね。
ただ、仕掛けてくる要素が多過ぎた気はしました。リドラーの仕掛ける謎解きに乗っかって追いかけるだけなので、誰が犯人なんだろう？と観客に考えさせるタイプの物語でもなかったですし、2時間…せめて2時間半弱におさめられたんじゃないかなと尺によって集中力の途切れてしまう箇所があったのが個人的に残念でした。
