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THE BATMAN-ザ・バットマンーのMUのレビュー・感想・評価

4.5
行政や司法、警察の腐敗や汚職、荒廃したゴッサムシティの為に戦うバットマン。とてもダークでシリアスな展開はこれまで様々な監督が描いたバットマンと大きく変わらないが、今回は謎解きの要素がストーリーに追加されていて新鮮な気持ちで楽しめた。

ゴッサムシティはニューヨークのマンハッタンをモデルにしているのは誰の目からも明らかだと思うが、実際に70~80年代の犯罪の多かったマンハッタンは似たような雰囲気だったのかもしれないと考えると恐ろしい。

ウェイン家が残した莫大な遺産という後ろ盾を持ち、毎作さまざな秘密道具を駆使してバットマンは悪と対峙する。今作のバットモービル(バットマンが乗る車)はハイテクな装備はないが、古いアメ車の無骨な感じでカッコよかった。カーチェイスも見応え十分。

犯人役のサイコパスな演技も迫力十分。最後の暗闇の中で光が灯るシーンは痺れた。

正直観る前は「またバットマンのリブートか」と全然期待してなかったが、良い意味で裏切られた。アメコミ原作の映画だからと馬鹿にせず、多くの人に見てもらいたい。続編にも期待。もうDCはマーベルをベンチマークせず、独自路線で勝負してほしい。今回も劇場で観られなかったことが悔やまれる。
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