グラビティボルト

スリープレス・ナイトのグラビティボルトのレビュー・感想・評価

スリープレス・ナイト(2017年製作の映画)
3.8
ジェイミー・フォックスがギャングに拐われた息子の為に大型カジノで一晩の地獄を見る室内活劇。
エレベーターや階段など、フロア移動する時に必須な舞台装置が対立するキャラ同士の鉢合わせする場所として効率的に扱われる。
特にエレベーターはドアが開く寸前で、
「ここに追っ手が来たら良いな!」と期待する寸前にフレームインしてくれる間違いなさが気持ち良かった。

息子が誘拐される序盤で主人公を刺しておくのが地味に巧くて、
廊下を走ってミシェル・モナハンから逃げる場面等で思うように走れない焦りとして活きてくる。
けど、いざ格闘となるとかなり身体が動く辺り面白い。
アクション映画のフォーマットに人物描写が奉仕する心地よさがあった 。
終盤の駐車場、乱入した奥さんのヘッドショットの荒唐無稽さとミシェル・モナハンの血に濡れた指に燃える。