借金のかたに売られた夫人（スージー明日香）が、余命幾ばくもない刺青師（堺勝朗）に身体を預けていく。刺青のキャンバスとなった女性の生き様を描いている、新東宝配給のピンク映画。

背中に天女の刺青を背負っている人気ストリッパー・スージー明日香を、主役に抜擢している作品。セリフ芝居の経験がないため、表情作りが固いけれども、高度な緊縛テクニックを披露してくれる。身体に残る縄の跡が、生々しくも婀娜っぽい。

渾身の作品を完成させようとする刺青師の「職人脳」と、刺青のキャンバス作りに勤しむ緊縛師（田村寛）の仕事ぶりが、克明に描写されている。男優陣の演技力により、芝居経験の浅い女優を牽引させていく、その相乗効果が面白い。

余談だが、全裸の女優が直立して歩いてくるカットで、「なめるもの」の隙間から股間がチラ見えする瞬間がある（もちろん生の状態ではない）。そして、バックで流れるチープな打ち込みシンセサウンドがツボに入る。

このオチいかにも映画的だなとは思うけどどうしても笑っちゃうな。
女優の名前を冠してる割には顔への寄りも少ない気がしたしあまり監督気に入らなかったのかな〜とか思った。

衛星劇場
2020/05