ししまる

ゲット・アウトのししまるのネタバレレビュー・内容・結末

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

写真家の黒人青年クリスは、高級住宅街にある白人の彼女の実家を訪問、翌日には白人たちのパーティが開かれる。クリスは歓待を受けて安心するが、使用人の黒人らは様子がおかしく、白人の態度も何かがおかしいと感じるようになる。
人種差別をテーマにしたサイコホラー。本題に入るまでちょっと長いけど、不気味というか不穏な空気がだんだんと強まっていく展開が良い。実は黒人へ憧れを持つ一家が黒人を拉致しての違法な脳移植をしているという、ややSFがかった話で、白人一家が胸くそだけど、クリスが成敗してくれてスッキリ。もうちょい痛めつけてほしかったけど。でエンディング変更でハッピーに終わって何より。クリスの親友でTSA(運輸保安庁)に勤務しているある黒人ロッドの存在が全体を和ませる。
日本人にはちょっと実感しにくいが、中産階級の白人リベラル派の本性とか、米国では行方不明になる黒人の割合が白人より断然多いとか、物語の背景にはいろいろあるらしい。
✅メモ
製作費450万ドルに対し世界興行収入2億5413万ドル。アカデミー賞作品賞など計4部門ノミネート、脚本賞受賞。
エンディングは当初、脱出したクリスが一家殺害容疑で逮捕されるものだった。レイシズムの現状を伝えるためでもあったが、警察が黒人を不当な理由で射殺する事件が相次ぎ、敢えてハッピーエンドにした。
ゴールデングローブ賞でユニバーサル・ピクチャーズはミュージカル・コメディ部門にエントリー。競争が少なく、受賞の可能性が高かったためだが、ドラマ部門ではないかと疑問の声があった。監督ジョーダン・ピールは「ゲット・アウトはドキュメンタリー映画です」とツイートしつつ、エントリーは承認した。
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