時折スタンリーキューブリック作品のような演出(SE・アクターの表情など)が見られる。
この演出が効果的で、物語は終始不穏な雰囲気に。
特にあのメイドは本当に怖い。
子供の頃体験した「なんだか不気味で嫌な感じのする大人」を描きすぎていて、何か嫌な記憶が蘇ってしまいそう。
後半はその「映像全体に漂う不気味さ」がちゃんと解明されていくので、そういう事かと見入ってしまった。
こんなに物語に入り込める映画もなかなか無い。
最後親友のパトカーが現れた時なんて「イエス!」と高らかにガッツポーズをしてしまった。
一瞬差別警官が来て撃ち殺され胸糞エンドかと思ったがこの映画はその終わり方じゃダメだ。この終わり方が良い。
非現実的な設定って昔は苦手だったけど、今や物語を面白くする重要な要素であるならばむしろ受け入れている。
こういう設定がないと物語の枯渇が始まってしまいそうだ。