アメリカでは全世界の囚人の25%にあたる230万人が服役中。
その多くは黒人をはじめとする有色人種。
なぜ、アメリカでは1980年代以降、服役囚が急増したのか？
それは刑務所を民間委託するようになってから。
委託業者は、劣悪な住居環境、劣悪な食事でもSNS等に文句を書かれず、1人収容すれば、その分のお金を役所からもらえる。
さらに服役囚を超低賃金で奴隷のように働かせて、そこからも収益が出る。
こんなにおいしいビジネスはない。
その儲けた金の一部は政治家（共和党も、民主党も）にわたる。
受刑者が多ければ多いほど、政治家も含めて儲かる仕組みができてしまった。
その犠牲になるのは、黒人や移民などの貧しい人たち。
軽微な罪、または、無罪でも捕まえる。
貧しい人たちは、保釈金を払えなかったり、優秀な弁護士を雇えないから、刑務所に送ることができる。
その根本にあるのは、奴隷制度。
1863年、アメリカ大統領リンカーンは奴隷解放を宣言し、憲法上も奴隷は廃止となったけど、
憲法には、（奴隷廃止には）犯罪者は除くという項目もあった。
つまり、服役囚たちは、奴隷のように扱ってよいと憲法で保証されてしまった国がアメリカ。
というドキュメンタリー。
勉強になったし、100%事実かもだけど、ストーリーづくりにちょっと違和感を覚えた。
「刑務所ビジネスの闇」と「黒人差別問題」を分けてもらいたかった。
その辺がごちゃまぜになってしまっていた点が残念でした。
