きむらさとし

13th 憲法修正第13条のきむらさとしのレビュー・感想・評価

13th 憲法修正第13条(2016年製作の映画)
4.0
全て他人事ではないんだと思う。
BLM運動に対して「これは外国の問題で日本人には関係の無いことだ」と思う人もたくさんいるし、実際に蚊帳の外にいる実感の方が多い。
けれど、黒人の人々が今もなお差別を受け、苦しみ、命や尊厳を奪われているのは、「国家」としてのミスであり、抗えない大きな「権力」によって起こり続けていることだ感じる。
僕たちは被害者にも、加害者にもなりうる。むしろ今は加害者側に近いのかもしれない。
どう頑張っても、現地の人や当事者の全てに共感することはできないけれど、だから放棄していい問題ではない。
これは黒人に限らず、すべての人間にとって重要な問題だ。
人が人であるための権利を、人が奪い、人がそれを認めている。
沈黙は容認と同じだ。
何も言わないということは、自分や家族、大切な人が、抗えない大きな力によって、
罪を被せられ、監禁され、殺されてもいいと容認しているのと、同じなんじゃないかな。