似太郎

大殺陣の似太郎のレビュー・感想・評価

大殺陣(1964年製作の映画)
5.0
😵‍💫す、すごい…!!。傑作すぎて怖すぎ。こんな素晴らしい作品なのに、なんでこのサイトでは評価低いんだ一体?。自分の目が信じられない。ここまで来るともはや前衛映画の領域。

同じ工藤栄一監督✖️池上金男脚本の『十三人の刺客』の二匹目のドジョウを狙って作られた感はたしかにあるものの、徹底してクール&ハードボイルドな雰囲気は東映らしからぬ作劇法。たしかに随所に挿入されるナレーションがちょっと鬱陶しい気もするど、陰鬱なボソボソとした雰囲気は怪しげなムード満点。💯

ラスト近くの平幹二朗の目👀が完全にイッてますな…あれは。暗殺者集団の顔の濃ゆいアップが悍ましく、平田弘史の劇画『血だるま剣法』レベルのドス黒い怨念が渦巻いているのが特徴。キャラの配置やストーリー設定が把握し難いという批判もあるが、そんなものはお構いなしにサクサク進むシナリオの強度は確かなもの。

狂気じみた手持ちカメラブレブレ長回しの臨場感はもはやアレクセイ・ゲルマンの『フルスタリョフ、車を!』レベルと言っても過言じゃない。撮影を担当した古谷伸の墨絵のようなカメラワークが加藤泰の『怪談・お岩の亡霊』と並んでハイセンス…!!

ここまで怒りと苦渋と諦念に満ち溢れたラストシーンはそうない。個人的に『十三人の刺客』を凌いだハイパートラウマ時代劇…。😱😱😱
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