浅野公喜

ザ・クライアント 依頼人の浅野公喜のレビュー・感想・評価

ザ・クライアント 依頼人(1994年製作の映画)
3.3
マフィアと検事に追われる少年がたった1ドルで弁護士を雇う、ジョエル・シューマカー監督でスーザン・サランドンにトミー・リー・ジョーンズ主演のサスペンス。少年を演じた故ブラッド・レンフロはPS1の「バイオハザード2」のCMにも出てました。

この少年、典型的なホワイトトラッシュな家庭出身で大人達を振り回すかなり生意気な存在。家を出た父親の存在等同情する要素こそあれど、その掘り下げが浅い故に母親含め癪に触り、スーザン演じる元アル中の弁護士も少年と共通する何かを見出したとしても何故彼からの依頼を引き受けたのか理由が分かりにくく。マフィア達もあまり恐ろしさを感じさせない小物っぽさが有り、特にスリルを感じないままいつの間にかエンディングを迎えていました。

上映時間は2時間と長めながらサスペンス一辺倒ではなく、ヒューマンドラマ的雰囲気も時に感じさせれば弁護士と少年のレッド・ツェッペリンのやりとりや盗聴して検事達をやりこめる等といった少しユーモラスな要素も有ったりと間延びせず魅せるのは流石職人監督ジョエル・シューマカーといった所でベテランの俳優達とも堂々たる演技を見せるブラッド・レンフロも良いのですが、ちょっと期待外れでした。

劇中「道を見失わないで」と言われてたブラッドですが、本人はその後ドラッグにマリファナ所持飲酒運転無免許運転等で何度も逮捕された挙句ヘロイン過剰摂取で死亡というのは大きく道を見失い過ぎましたね・・。
浅野公喜

浅野公喜