マーくんパパ

透光の樹のマーくんパパのレビュー・感想・評価

透光の樹(2004年製作の映画)
3.7
東京のTV番組制作会社社長の郷(永島敏行)は25年ぶりに以前取材した北陸の刀鍛冶職人の娘千桐(秋吉久美子)と再会する。野中の六郎杉の幹に腰掛けていた清楚な高校生が離婚の辛酸も舐め今や痴呆の老父を介護する成熟した大人の女になっている。金に困っている千桐に金を渡す郷、千桐は見返りに身体を差し出す…。大人の官能恋愛ドラマの始まり、当時50才の秋吉久美子、高校時代デビュー作の『旅の重さ』ワンシーン出演ながら圧倒された記憶が蘇るがあれから30年以上経っても変わらない危なげなエロスの雰囲気。穴水駅での別れ、この名の響きもエロス、遠い昔この町出身の取引先社長愛人のローンを取り扱ったどうでもいいことまで思い出した。トラブルで降板した萩原健一の郷役も見てみたかった。